前回に引き続きZITEKI BASE様から請け負った工事の様子からパテーションの建て方を完全解説します。今回は建具回りとPB貼りのコツをお届け!
Contents
ボードを貼る前に建具枠の仮ぐみ
パテーション工事に限らず建具周りには気を使うもの。垂直がしっかり取れていないと扉が勝手に開いたり閉じたりします。骨を建てる際に注意して建てることが大切です。垂直水平もそうですが適当になってしまうと後で困るのがサイズ感。大きすぎても小さすぎても後々面倒な事に。枠をつけてからPBを貼ることで枠際のスキマは解消できるので、少しゆとりを持って骨建てしても大丈夫。骨立ての時に枠が到着しているのであれば、枠に合わせて骨建て出来ればBESTデス!
手順1:建具枠のアンダーカット
最近の建具は少なくなりましたが、枠材は実使用寸法より30mm〜40mm長い状態で納品されることがあります。これは床面を仕上げる前に枠を取り付ける場合など少し高さを伸ばしておく必要があるからです。床仕上げ面に枠を建てる場合は実寸法に合わせたアンダーカットが必要になります。伸びがついている建具は必ず説明書に「アンダーカットが必要です〜」的な事が書いてあるので良く確認してから取り付けましょう。そのまま付けてしまうと扉の下が40mm程度空いてしまう事になるのでご注意を。
手順2:ボードを貼る前に建具枠を付けちゃう
今回は直交壁に建具を直付けするのでPBを部分的に貼ってから枠を取り付けます。反対側は枠を取り付けてから枠に合わせてPBを貼る。こうすることでゆとりを持たせた骨組みにパッキンなどで調整した枠も隙間なく仕上げることが可能です。
- 建具周りの水平垂直は特に注意が必要。
- アンダーカットが必要な建具かは取説を確認する。
- 基本PBは枠を取り付けてから貼ることで美しい仕上がりに。
建具枠の納期には時間がかかります。通常の枠でも1週間。カスタムサイズなら更に1週間から10日程度伸びる事も。現場の事情で枠が納品される前に骨組みをする場合はスペースにゆとりを持たせて建てましょう。実際の枠寸法より5mm程度大きく骨組みして、隙間をパッキンなどで調整するくらいがちょうど良いです。パツパツに組んでしまうと大体入りません。ドカドカ叩き入れて建具が壊れましたでは目も当てられませんからね!
PBの貼り方
いよいよPBを貼ればパテーションの全容が見えてきます。ここでの仕上がりがクロスの仕上がりに大きく影響を及ぼすので割れや目隙のないように美しい仕上がりを目指しましょう。
手順1:PBの切り方と小口の処理
PBを切断する場合は基本カッターを使います。1〜2度切り込みを入れると簡単にポキっと折れるので特別な道具は必要ありません。但し、ちょっと切れ目を入れるだけで折ってしまうので、断面はボコボコです。ボードヤスリなどで小口を平滑に整えることを忘れずに。
更に、切断した辺が次のPBと並ぶ場合はボードカンナなどで面を取ります。これはパテ処理をする際にパテの盛りしろを作る必要があるからです。どれだけキレイに切断できてもPBのつなぎ目そのままではクロスを張った際に必ず浮き出てしまいます。
因みに大きな現場などではPBを切断する際に丸ノコを使用しますが、豪快にボード粉が舞い上がるので室内ではオススメしません。丸ノコを使用する場合は現場が濃霧状態にならないように掃除機を装着できるユニットを必ず使いましょう。
手順2:下から張り上げるのが楽ちんだが。
壁高2000mmだと1800mmのボードを使用すると目地が上に来てしまいます。1800と言うと丁度目線よりちょい上辺りになるので本来は目地を下に配置するのが理想的です。今回に限ってはブース内は殆ど座った状態で使用するのであまり気にする必要は無く、内壁に関しては効率重視で下から貼っていきます。
手順3:ビスのピッチは200mm程度
PBを止める際のビスピッチは200mm程度が適当です。3×6版の長手に対して8本〜9本程度で打つ感じが丁度良いでしょう。打ち込む深さはボード面より1ミリ程度入った感じで。
ビスは必ずボードビスを使うこと。刃の部分が深く石膏への食いつきが抜群です。更にパテが乗りやすいようにビス頭がエンボス加工されています。まさに石膏ボード専用のビスですね。
- カッターで切断した場合は小口のヤスリ処理を忘れずに。
- 目線が多く集まる高さの目地は出来るだけ避ける。
- ビスはケチケチするな!200ピッチでビシビシ打とう!
今回はここまで。次回はクロスを貼っていきますので要チェックです!
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