何を作るにしてもDIYには欠かせないツールのビス。みなさん本当に適したビスを使ってますか?ビスにもたくさんの種類があり、その目的に特化した特徴があります。種類としては大きく分けて3種類あり、種類別に特徴などを解説していきます。正しく使うことで強度や完成度も上がりますのでご一読ください!
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木用ビス
いわゆる木ビス。DIYにおいて一番活躍するビスです。木ビスの中でも更に用途別に細分化されています。

コースレット
ネジ山が荒く深く作られた木専用のビス。先端は鋭くカットされており、下穴を必要としないので使い勝手がとても良いです。全ネジタイプ(根元までネジ山が切れている)と半ネジタイプ(途中からネジ山が切れている)があります。
◯全ネジタイプ
板物をとめる場合に適している。40mm以下のコースレットは概ね全ネジが多いですね。何らかの衝撃で頭部分が折れてしまっても根元まで切れたネジ山が踏ん張るので結束力を保ちます。
◯半ねじタイプ
枠材など材料同士を隙間なく結束したい場合は半ネジを使いましょう。貫通させた材料のうち、ネジ山部分のみが材料を引っ張るのでより密接に材料を寄せることが出来ます。60mm以上のコースレットはこのタイプが多くなってくる。
コンパネ用ビス
木製の板モノを固定するのに適したビス。基本的には全ネジのコースレットではありますが、打ち込んだ時にバリ(打ち込んだ部分のけばだち)が出にくく、フレキ(頭部分の内側の出っ張り)がある為打ち込む瞬間にビス部分が掘られ自然と盤面より頭がめり込み易く作られています。
硬木用ビス
ウッドデッキで使用するウリンや、ケヤキなどの硬い広葉樹が相手の場合に活躍します。先端が鋭く、切れ込みが入っていて木を押し広げることなく削りながら入っていくのでとても割れにくいビスです。屋外で使用することが多いため耐候性にも優れています。
鉄用ビス
相手がスチールやトタンのような鉄鋼質が相手の場合は専用のビスが必要になります。木ビスとの大きな違いはネジ山の深さとピッチ。鉄ビスの方が山が浅く密に切られています。
◯なぜ鉄に効くのか?
そもそもどう言う理屈で鉄鋼にビスが効くのかというと、ボルトナットをイメージしてください。雄ネジが切られたボルトに対して雌ネジが掘られたナットは、サイズが合っていればクルクルとハマりガッチリ決まりますよね。それと同じで、相手側の連結部分に雌ネジを掘り込んでボルト&ナットの関係を打ち込みながら作ることで固定するんですね。

タッピングビス
木にも使えますが、基本的には鉄鋼・樹脂を相手に使用する事が多いです。必ず下穴が必要となり、弛みにくい性質が特徴です。
ビス径より小さく空けた下穴にタッピングビスを無理やり捻じ込んで穴の部分に雌ネジを掘り込みます。この事自体をタッピングと言いそのまま名前になっています。
ドリルビス
下穴の要らないタッピングビス。先端部分がドリル状になっており、下穴を自ら空ける機能が備わっています。実際の現場ではコレを多用することが多く、5mm程度までなら打込めます。それ以上になる場合はドリルで下穴が必要です。穴が空く前に先端が焼けて溶けちゃうんですね。デメリットはちょっと高い。
軽天ビス
軽鉄の様な1mm以下の薄い鉄材を固定するのに向いています。溝が細かく先端が固く鋭い。ネジ山部分が二重に切れていることで薄い鉄板にも結束強度を保つことができます。
特殊なビス
木工部や鉄鋼部以外の場所で使用するものや、目的に特化した特徴を持ったビスをご紹介します。

ボードビス
石膏ボードを木下地に固定するためのビス。石膏ボードへの固定性能が上がるようにネジ山が大小二重構造になっている事が多いです。ビス頭の表面もザラザラでパテが乗り易く加工されています。
コンクリートビス
コンクリートにアンカーなしで効かせることが可能なビス。振動ドリルなどを使用しての下穴が不可欠です。コンクリートが相手なので脆く崩れやすいため一発勝負になることが多く、何度も入れ直したりできません。ビスのパッケージに下穴の径が記載されているので、必ずその径で下穴を空けてください。径が合っていないと十分な結束力を発揮できません。
イエロービス
石膏ボードに対してある程度の結束力を持つビス。とはいえ、ボードアンカー程の強さは無いかなー。個人的には。掛け時計やポスターフレーム程度のものであれば下地のないボード面に使用しても耐えられるでしょう。
※ボードアンカーの使い方は「棚をつけよう〜ボードアンカーの使い方」をご覧ください。
ここまでDIYでよく使うビスを抽出して種類や使い方をご紹介してきました。まだまだたくさんのビスがあり、全ては紹介し切れませんが、皆様のDIYライフの参考になれば幸いです。
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