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見切りスタートで失敗する!?セルフリノべ VOL.3 予算組み最重要説

こんにちは!ライターの伊藤です。今回は「見切りスタートで失敗する!?セルフリノべ VOL.3予算組み最重要説」と題しまして、リノベする際の予算組みのコツや実際のやり方などをご紹介します。

前章をご覧になっていない方は「見切りスタートで失敗する!?セルフリノべVOL.2理想の間取りの図面を描く」をご覧ください。

Contents

安いだけが正義じゃない。瞬間コスパに惑わされるな!

イニシャルコストを抑えるのは基本中の基本だけど、、。

ハウスリノベーションを業者さんに依頼する時にかかるコストの内訳は「デザイン費」「施工費」、「材料費」、「諸経費」などですが、セルフリノベとなれば、コストの大半は「材料費」オンリーということになりますね。
材料費は基本的にイニシャルコスト(初期費用)ですが、ここを無理に抑えようとすると、施工時に時間や手間がかかったり、10年後にランニングコスト(維持費用)が膨らんでトータルコストが爆高になったりするので要注意!
そこでトラブルになる具体例をいくつか。

  1. 間柱を含水率の高い2×4材にしたらボードを貼った後に柱がねじれてきた。
  2. 水廻りのボードを耐水ボードにしなかったらボードが膨らんできた。
  3. 防火指定を無視して普通の窓サッシに変えたらお役所に怒られた。
  4. アウトレットのウェブサイトで建具を購入したら壁厚と枠厚が違っていた。
  5. 脱衣場のクッションフロアのボンドをアクリルボンドにしたら湿気で剥離してきた。

などなど、コストダウンが原因の恐怖のトラブルはこんなもんじゃありませんよ。
施工後すぐにトラブルが現れればやり直しもできますが、これがタイムラグを経て現れた時のガッカリ感は相当です。やり直し費用も相当ですが。

このように瞬間コスパを抑えても、トータルでコストが上がってしまっては意味がないので、適材適所を重視した材料選びをしましょう。

どこで何を買えば安いのか?

それでは、どこで何を買えば安いのか?発表します。ズバリ言うわよ。
コンパネ、柱、胴縁などの木材すなわち「大きい、重い、長い」骨材類はホームセンターで揃えるのが最安。ネットショップでも販売されていますが、「大きい、重い、長い」物は送料が高くなってしまい一軒家リノベクラスの小ロット発注ではホームセンターより安いと言うことは考えられません。

ホームセンターで骨材を購入するメリット

  • 安い
  • 材料を見て選ぶことができる
  • 軽トラを無料で貸してくれる
  • 積み込みは店員さんがしてくれる
  • ネットショップの配送は軒先納入なので、結局搬入は自分でやる。

また、ネットショップではビスやボンドなどの小ロットの低額商品には送料が転嫁されているのでホームセンターの方が安い。そして手に取ってクオリティを確かめた上で購入したいので副材もホームセンターで買うのがお勧め。

サッシや建具は断然ネットショップがおすすめ。

ビバホームはLIXIL(旧トステム)、コーナンはダイケン、DCM系とカインズはPB(プライベートブランド)推しと、ホームセンターはそれぞれの資本関係による「推し」に縛られているのでラインナップが少ない!しかも推しているメーカー商品でさえ在庫処分を除けばネットショップの方が安い!
この場合のネットショップとはアマゾンではなく建材屋さんのネットショップのこと。楽天に出店してるお店もありますが、単独サイトも相当数あるのでググってみて下さい。
私は仕事上の付き合いがあるので材料は地元の建材屋さんにお願いしているのですが、プライベートではいつもネットショップを使っています。安いから。

参考までに私がよく使うネットショップをいくつかご紹介。特に広告料をもらっている訳でもないので積極的には紹介しませんが、価格、サービス共にベストショップではないでしょうか。

おすすめネット建材屋さん。
・リフォームお助けDIY
建材別にカテゴライズされているので検索しやすく、楽天にも出店しているので信頼性が高い。サッシやドアなどはここで買っています。

・ワコードープロ
フロア材、クロスなどの内装資材がメイン。アウトレットセールなども常時やっているのでしょっちゅう覗いてます。とにかく安い。

・装飾建材の通販サイト「みはしショップ」
ウッドボードやフェイクグリーンなどおしゃれな内装建材はここで揃えています。リノベデザインの着想を得たりもできるので覗いてみて下さい。

実際に予算組みしてみよう。

築40年の古家をシャレおつ2LDKにした場合の予算組み

前章でご紹介したリノベ物件の予算組みをしてみましょう。

変更ポイント

この案件は築40年の木造在来建築の平家。オーナーのリクエストは「和室ベースの昭和チックな間取りを今どきの感じで頼む。」とのことでしたので、ほばスケルトンまで解体してからリノベーションしました。

[変更ポイント]

  1. 間取りを4DKから2LDKへ
  2. エントランスの拡大
  3. 通路の拡張
  4. トイレの拡大
  5. キッチンエリアの拡大、導線変更
  6. 建具類の総入れ替え
  7. 玄関ドアを両引きからハイドア(ID認証リモコンドア)へ
  8. サッシ類の総入れ替え(防犯サッシへ交換)
  9. 耐震補強金具の追加

この物件の詳細な材料費は?

解体費用0円(自分でバラす)
コンパネ、柱などの木材類、石膏ボード220,000円
玄関ドア、窓サッシ(7点)380,000円
室内建具(片開きドア、クロゼット、トイレドア8点)198,000円
フローリング、巾木180,000円
フロアタイル(エントランス、玄関)26,000円
クロス(1000番&量産)35,000円
トイレ便器88,000円
洗面化粧台、洗濯パン60,000円
副材(ボンド、クロスのり、パテ、ビスなど)75,000円
産廃処分費0円(自分でゴミ処理場に捨てに行く)
お弁当代100,000円(助っ人御御足代)
合計1,362,000円

※外壁材、屋根塗料、電気工事、既存キッチン、ユニットバス、家具類を除く。

この物件の基本内装(床、壁、天井の仕上げ)と一部住設のリノベ費用です。使用する材料や施工部分によって大きく変わってしまうとは思いますが、見積もり抜け防止の参考になれば幸いです。

前章でも述べましたが、大きく予算オーバーする原因は「副材」です。特にボンドやノリなどはなぜか足りなくなるので、副材を見積もるときは1〜2割多めに予算を確保して下さい。

リノベ予算のあるある

妥協すると青天井と化す予算組み

「一点豪華主義」で済めば良いですが、2点3点と豪華な主義に変わって行くのが、リノベの予算組み。気がつけば「建て直した方が安くね」と言うことも。そんなリノベあるあるをまとめましたので、参考までにどうぞ。

  • 床を無垢フローリングにすると全てにおいて本物指向に火が付いちゃう。
  • 外構費用を考えてなかったら内装費用より高かった。
  • こだわりの布クロスを採用したら施工が難しすぎて業者にお願いした。
  • 結局片開きドアが一番安い。
  • 友達に助っ人をお願いしたら弁当代と飲み代で10万円出費。

家計を省みず予算を投入しがちなのがセルフリノベ。「どうせなら」とか「せっかくだから」と言うセリフが出たら予算は青天井へと向かっていくので御用心。

今回の「見切りスタートで失敗する!?セルフリノべ VOL.3」いかがでしたでしょうか?次回は「見切りスタートで失敗する!?セルフリノべ VOL.4工程表を作ってみた」をお送りしますのでご期待ください!

質問・ご相談ございましたらこちらまでお願いいたします。

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