壁も立ち上がりいよいよ小屋らしくなってきました。残りは屋根を掛け、内装&外装を仕上げれば完成です。『廃材で小屋をビルド!』完結編のスタートです!
前回の『廃材で小屋をビルド![VOL.4 木ぐい基礎〜床パネル結束編]』をご覧いただいてない方はこちらもご一読ください。
Contents
実践:屋根をかける
三尺脚立を配置してから
今回の高さ程度ならヨイショっと持ち上げれば屋根パーツを壁パネルに乗せることは出来ます。しかし、地べたからヨイショすると出来るのは乗せるところまで。定位置に押し込むためにはどうしても高さが足りなくなります。持ち上げる前に脚立などの足場を事前に準備しておきましょう。
一気に上げます!
脚立を準備したら一気に上げます。どこか一箇所を引っ掛けてズリズリ上げていくといろんな所が壊れてしまう可能性があるからです。概ね乗せることができたら床に脚立を設置し、天井パネルの骨を押し上げるように壁パネルとの位置を調整します。この時、天井のポリカ版をぐいぐい押さないように注意して!割れてしまったり、緩んで隙間ができてしまう恐れがあります。
天井パネルの固定
天井パネルをビスで固定します。内側はすでにPBが貼られているので、外側にまわり壁パネルから天井パネルへ(下から上へ)ビスで打ち込みます。ビスは天井パネルの骨を貫通しない長さをチョイスしましょう。今回は50mmの木ビスを使用します。
実践:木外壁の鎧ばり
鎧ばりとは、板材を下から上方向に少しずつ重ねながら貼っていく工法で、古民家などで多く用いられ雨などに強いとされています。現在ではコンセプトハウスなど以外は概ねサイディングや塗り壁が主流ですが、なにせ廃材ハウスですから。サイディングなんで捨ててある訳もなく、パレットの板材を剥がし、荒めの塗装でクラシカルな雰囲気で仕上げます。
①コーナー部材から
まずはコーナー部材を取り付けます。板材を少しづつ重ねて貼るので小口に三角形の空間が必ず生まれます。その空間をコーナー部材で隠し内部への隙間を遮断する訳です。
②貼り始めは下から
まずは最下部の一枚目をフラットに打ち付けます。この時固定するのは、下辺と両側面の中段まででOKです。上辺は二枚目を重ねた時に一緒に固定します。
板材の長さはここで調整するのが吉!
図面上、板材の長さは算出できるのでピッタリサイズで準備したくなりますよね?しかし現場は生き物!ちょっとした要因で図面とのズレが生じることが当たり前のように起こります。今回は板材を少し長めにしておいたので、現場で採寸してピッタリサイズにカットすることで帳尻を合わせました。
どこかに逃げ道を作っておくことが重要です!
③〇〇mm程度被せる
この「〇〇mm」とは、壁の高さにより重ね代はフレキシブルに変わってくる事を指しています。計算方法はこんな感じ。『一枚目以降の残り高さ÷(板材の幅-〇〇mm)=必要枚数』。小数点以下が端材の割合になります。重ね代は最低でも10mm程度は欲しいところ。「最後に帳尻合わせれば良くね?」という考え方もありますが、最後の一枚が20mmとかになってしまうと細すぎて鎧ばりしにくいですよね。最後に調整するにしても現実的な寸法になるように事前に計算しましょう。
計算例:一枚目を貼った後の残り高さが1600mmで板幅200mmの場合
◯1600÷(200-10)=8.4(第二位四捨五入)
10mm重ねながら貼っていくと8枚真物で9枚目を80mm(40%)にカットした物で概ねジャストになるという事です。この小数点が小さすぎると最後に細物を入れる事になってしまうので〇〇部分で調整します。
④ビスのポイント
重ねた部分にビスを打つ際は板に対して垂直に打ち込みましょう。板を重ねているので建物に対して少し斜めに打ち込む事になります。ビスは下の板も貫通させ、下地の骨にしっかり届く長さが必要になります。杉板は割れやすいのでできる限り頭が小さく細いビスを使用しましょう。
実践:内装仕上げ
壁材を貼る
最後の内装仕上げです。今回は余った壁紙を貼ります。ボードのままでも良いのですが、白いクロスを貼ることでグッと明るくなりました。その方がプランターの苗もよく育ちそうな気がしますよね。知らんけど。
>クロス貼りの詳細は『プロ顔負けのクロス施工』をご参照ください。
床材を貼る
コンパネのままだとあっという間に床が腐ってしまうので、床にはフロアタイル(コチラも余り物)を貼ります。床材を貼る事で水拭が可能となり、畑でドロドロになった長靴でも中に上がることが出来ます。
棚を取り付ける
いよいよ最終工程です!プランターを置くための棚を設置します。重量物を乗せる予定はないので、ポリカ版で棚を作り下地の位置に合わせて二辺(L型)をビス固定するだけの簡単な物です。荷重があまり掛からないものを置くので固定辺は二辺でOK。余った外壁用の板材で棚を繋ぎ軽く補強しました。これだけでもかなり固まります。重量物を乗せる場合には壁に対して斜めにカットした材料(通称バタフライ)などを入れて荷重を受けましょう。
遂に完成しました。なんとなく「南フランスの丘の上に建つ小屋風」で素敵ですね。南フランス行ったことないけど。これにて『廃材で小屋をビルド』完結でございます!長期にわたりご覧いただきありがとうございました!
今回の廃材で物置をビルド![VOL.5 屋根掛け〜外装〜仕上げ編]はいかがでしたでしょうか?皆さまのDIYライフの一助になれば幸いです。これからも色々なものを作りご紹介します。お楽しみに!
当サイト「セルフリノベの虎の巻」には本記事以外にもセルフリノベに関するアイデアや施工方法の解説など便利な情報を公開しておりますので、ご興味のある方は是非ご一読ください!
質問・ご相談ございましたらこちらまでお願いいたします。