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初めてのコンクリート打設の成功率を上げる型枠マジック!
建物との調和を考えて型枠をセレクト。
いよいよコンクリートの打設工程です。準備物は前編[VOL.1不陸調整〜打設準備編]で紹介しておりますので、ご一読ください!
手順解説の前に「デザイン型枠とは何ぞや?」を少し説明します。
ひと口にコンクリート型枠と言っても様々なデザインの物が販売されております。
- 今回使用した型枠
基本的にはお好みで選んで頂いてOKですが、今回の場合は、前章「VOL.1不陸調整〜打設準備編」でも触れた通り目地が少なくて、枠の高さが40mm程度のものがベストです!
施行前のひと工夫で作業性を大幅アップ。
型枠はABS樹脂もしくはプラスチック製です。パネコートやドルフィンコートのようなコンパネ(コンクリートパネル)とは違いコーティングが施されておりません。したがって既製のままで使用すると、コンクリートから型枠を抜く時に癒着が強すぎて、形成面を崩してしまう恐れがあります。
そこで活躍するのが、「シリコンスプレー」これをコンクリートと接する部分に塗布しておけば滑りが良くなり作業性が格段に良くなります。
耳たぶの硬さは人それぞれ。コンクリートの硬さも人それぞれ。
コンクリートを練る前に天気予報を要チェック!
洗車をすれば雨が降るように、私の場合コンクリートを練り始めると雨が降ります。雨が降りしきる中では、打設作業はできないので雲行きが怪しい時は作業は見送りましょう。
さて、コンクリートは時間の経過で硬化します。ネリネリする前に道具の最終チェックを。
骨材配合比率は意外と適当。強度を上げたいなら水を減らしてセメント比率を高める。
コンクリートの構成材料はセメント、砂、砂利の3点です。
その配合比率はセメント1:砂3:砂利6とされています。これはあくまでも参考値です。しかも水の量は相当曖昧で、「耳たぶの硬さ」程度という表現がよく使われます。
こんなに曖昧模糊だと何の参考にもならない上に、いちいち軽量するのは面倒臭いのです。そこで今回は以下の画像の通り、メーカーさんの指定通り袋単位の比率で配合します。
一度にオールインするとかなりの重労働です。
①トロ船に砂とセメントを投入し混ぜ合わせます。
②砂利を投入しさらにまぜまぜ。
③よく混ざったら水を少しずつ加えて硬さを調整します。
※水を一度に入れて柔らかくなりすぎると後戻りできないので要注意!
この作業は同じ分量で混合しても毎回毎回柔らかさが違うのような気がするのです。しかし仕上がりがほぼ変わらないので、細かいことは気にしません。私の耳たぶは相当柔らかいので「パンケーキのネタ」くらいの硬さに練り上げました。
個人的にはこの工程が苦役感MAX!コンクリートミキサーが欲しくなっちゃいました。ミキサーだとコンクリートしか練ることができないので撹拌機でもいいかなと。便利グッズを集めましたのでこちらをどうぞ。
いよいよ型枠にモルタルを投入!ザクザクを忘れずに。
移植ベラや小さいシャベルがあると便利です。
いよいよ型枠にコンクリートをイン!この時練り作業で使ったシャベルだと大きすぎて周囲に飛び散りがちなので、移植ベラや小さいシャベルがあると細かい作業に便利です。コンクリートは水分が揮発すると沈んでいくので、ビビって少なめにすると、完成時にさらに低くなるので、上から枠が見える程度にたっぷり投入してください。
ザクザクをお忘れなく!空気が抜けて砂利が沈みます。
型枠にコンクリートを流し込んだら、鉄筋や角材などでザクザクと突きます。こうすることで、コンクリート中の空気が抜けて砂利が下に沈むので表面が平滑になります。
さらにコテで表面を撫で付け水平にしておきます。
コンクリートは打設直後にしつこく撫ですぎると、水が浮いて収拾がつかなくなるのでこの時は水平にする程度でOKです。
なでなでもお忘れなく。ここが一番楽しいのです!
外す前に更になでなで。模様付けや埋め込みもこのタイミング。
コンクリートが完全に固まる前に表面を再度整えます。この一手間が仕上がりに差がつくポイント。「半乾き状態の時」と言っても感覚的なもので例えるならば「プリン」の硬さ?これは経験を積むしか無いので、目立たないところで一度試してみることをお勧めします。固くなりすぎてから撫でると表面がボロボロになるので注意。
また、模様をつけたり、ガラス片の埋め込みもこの時に行います。
タイミングが肝心。サインは「焼きプリン」の硬さ!
型枠を外すタイミングは気温や湿度で変化します。5分〜10分程度で硬化が始まるので、そのタイミングを見計らいます。
目安としては「型枠を軽く揺すってプルプルしなくなった頃」がベスト。早すぎるとブロックが崩れて目地が潰れます。遅すぎると型枠を外すのに難儀します。万が一型枠が外れにくい場合はゴムハンマーなどで枠を叩くとコンクリートが離れやすくなるのでお試しあれ。
ここまで来たら後はひたすらブロックを大量生産!見る見る出来上がっていくので、腰の痛さも忘れてしまいますね。ちなみにプロ曰く、コンクリートの硬化までには気温にもよりますが1週間は養生するように!との事でした。が、私は36時間後には車を止めちゃいました。今のところ割れたり沈んだりはないようです。(自己責任です。)
以上、[VOL.2コンクリート打設編]をお送りしました。次回はいよいよ最終回[VOL.3目地詰めと仕上げ作業編]をお送りいたします。質問・ご相談ございましたらこちらまでお願いいたします。