内装工事

プロ顔負けのクロス施工!
[VOL.4 施工編④〜ジョイント&仕舞編]

クロス施工の花形とも言えるでしょう「ジョイント」についてさらに詳しく解説していきます。理屈は単純ながら奥深いジョイント。完全に理解して「あれ?つなぎ目ってどこ?」というジョイントを目指しましょう。
今回でクロス施工シリーズは完結となります。ぜひ最後までご覧ください。

前回の『プロ顔負けのクロス施工!VOL.4 施工編③〜クロスの貼り方編』をご覧いただいてない方はこちらもご一読ください。

Contents

カッターの刃は常に新品

地ベラの持ち方と使い方

ジョイント部分をカットする際、大抵の場合地ベラを定規にカットします。こちらも職人さんによってはジョイント定規を使用する方もおりますが、あくまで私の場合デス。
中指+薬指+小指で肢の部分を握り、親指と人差し指でヘラ部分を押さえます。イメージ的には中指を支点にして他の指を力点、ヘラの先端を作用点とするテコの原理でクロスをガッチリホールドする感です。

カッターの角度と力加減

ジョイント施工はカッターの角度と力加減が超重要です。角度を立てすぎても寝せすぎても半端な切れ具合になるので基本をしっかり確認しましょう。一つの作業をするたびにカッターの刃は折り、新品の状態で作業すことをお忘れなく!

◯角度:歯の先端の角度を壁面に対して垂直にする。
◯力加減:クロスは切れて下地は切れていない具合がベスト!コレばっかりは文章では説明できない・・。端材を使ってどこか目立たない場所で二枚重ねて試し切りしてみて力加減を確認して下さい。


上から下へ一太刀&カッターは外さない

ジョイントする際は地ベラ一枚分を止めずに一太刀でカットします。地ベラを動かす際もカッターは外さずに残した刃に地ベラを添えて切り進めます。下敷きテープの表面だけ切れるイメージです。手応え的には下敷きのメッシュ感がカッターに伝わる感じで「コツコツコツ・・・」的な感じが正解!

終点のカッターの返し方

最終地点まで来たらカッターの肢の部分が床なり壁なりに当たってこれ以上進めなくなります。カッターを立てて無理やり切ろうとするとカット不良で失敗すること100%です!行けるところまでカットしたらさっきとは逆にヘラを最終地点にセットしてからカッターを持ち替えて下から上へ切り上げ、前の軌跡と繋げます。この時地ベラは死んでも動かさない事!


 


不要部分の剥離

カットが終了したら不要部分の剥離です。剥離するのは以下の4点。
◯下のクロスの切れ端 ◯上のクロスの切れ端
◯切断されたカットテープ ◯表面がちょっと切れた下敷きテープ
下敷きテープはメッシュ状になっており、下地まで刃を貫通させないための働きをしてくれます。剥離した時に下敷きテープが一刀両断されている場合はちょっと力が強すぎかもしれませんね。


圧着ローラーの使い方

ジョイント部分が浮いてこないように転圧する圧着ローラー。ローラーをかけ忘れたジョイントは、後々確実に浮いてきます。さらに使い方次第でちょっとした修正も可能にしてくれる便利アイテムです。

ジョイント部分をのし刷毛でひと流し

ローラーの前にジョイント部分を撫で刷毛で軽く流し空気を排除します。ちゃんと切れてればコレだけである程度ジョイントはキマります。この後、さらに密着させるべくローラーでコロコロします。

ローラーで優しく転圧

ジョイント部分にかかるようにローラーで転圧します。この時力は不要です!優しくコロコロするだけで十分圧着されます。大事なのはローラーを持っていない方の手のサポートです。貼ったばかりのクロスはまだ動かすことができます。ジョイントが開いている部分があればグッと寄せてあげれば開きを解消できるので、補正しながら転圧しましょう。

寄せる場合は遠くからコロコロ

上記のようにグッとやっても寄せ切れない場合もたまにあります。こんな時は転圧ローラーの出番です!ジョイントから遠く離れた位置から大きくコロコロしながら寄せていくとあら不思議。寄せ切れなかった開きが無くなっているではありませんか!ただし、コレにも限度があります。可能なのは2〜3ミリ程度。あまり無理やり寄せるとクロスが破れてしまうので注意して下さい!


糊がはみ出たら即拭き取り

施工後に糊がはみ出た部分はすぐにスポンジで拭き取ります。放置すると変色してしまうので侮れない工程です。目に見えてはみ出ていなくてもジョイント部分や入隅部分など、クロスの端辺部分は軽く拭き取りをすることを習慣にしましょう。

うまく仕上げるコツ

裏コークと表コーク

クロスの現場に欠かせないアイテムの一つに「ジョイントコーク」なるものがあります。どんな種類のクロスにもマッチできるカラーラインナップがあり、補修や粘着力増強など様々シーンで活躍します。中でもよく使う「裏コーク」と表コーク」を紹介します。

  • 裏コーク
    剥がれやすい出隅入隅部分や、あまり下地がよろしく無い場所でのジョイントの際に、予め下地にコークを薄く塗り広げます。ぶちゅーっと線で置いても良いのですが、たまに乾燥後うっすらコークの線が見えることがあります。小ベラなどで塗り伸ばす方が良です。
  • 表コーク
    天井や壁の入隅部分に、クロスを貼った後に上からコークをひと流しする工法。大抵の場合ぶちゅーっと出して、湿らせた状態の指でなぞる事が多いです。地震の多い宮城県などでは、入隅を巻き込むと割れた時の補修が困難という事で、表コークを標準仕様にしているメーカーもあります。光が当たるとその部位分が光ってしまい少し目立つのがデメリット。


まとめ動画

ジョイント部分の施工に関して動画にまとめてみました。現場の状態があまり良くなく、見えにくい部分もあるかと思いますが参考にご覧下さい。

シリーズのまとめ

今回でクロス施工の基本を紹介したクロス施工シリーズは完結となります。全ての記事をご覧いただければとりあえずクロスを貼ることは出来る様になると思います。皆様のDIYライフの虎の巻になれば嬉しい限りです。まだまだいろいろなテクニックなどもありますので、いつかご紹介したいと思います。お楽しみに!

 

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