いよいよ実際にクロスを貼っていく工程です。実際この作業を終えると部屋の印象がすっかり変わります。やり甲斐最強な工程です。しっかり理解して納得の仕上がりを目指しましょう。
前回の『プロ顔負けのクロス施工!VOL.4 施工編②〜クロス貼り準備編』をご覧いただいてない方はこちらもご一読ください。
Contents
どこよりも詳しいクロスの貼り方
準備物&下地の状態を確認
クロスを貼る前にまずは道具類の準備と下地の確認。脚立での作業がメインになるので「あ。忘れた」の繰り返しが発生するといちいち脚立を降りる羽目に。コレが地味に体力を奪います。しっかりと道具類の確認をしましょう。
<道具類>
◯撫バケ ◯地ベラ ◯カッター ◯圧着ローラー ◯スポンジ&ウェス
◯キレイな水を入れたバケツ ◯ゴミ敷きorでかゴミ箱(切ったクロスをポイ用)
<下地確認>
サンダーを持って施工面を触りながら一周しましょう。意外とパテくそなどが残っているものです。軽くひと撫でして歩くことでスムーズに貼り作業を進めることが出来ます。撫でて落とした粉は貼る前に掃除しましょうね。充電式のハンドクリーナーなどがあると便利です。
コチラで充電系ツールの紹介をしてます。あわせてご覧ください!
<家電顔負け!マキタ充電ツール5選>
クロスの上下を確認
糊付けの時に小さく畳んだ方が下。最後に被せた方が上。畳んだ状態で小さく畳んだ下部分を上にしてクロスを持ちます。正直柄物のクロスじゃなければ逆さまに貼ってもOKなモノも多いですけどね。
上からバサーっと
クロスの上端を持ち、バサーーっと広げます。長めのクロスで重量がある場合、思い切りバサーーっとやると持っている部分から千切れてしまうことがあります。少しずつ上下に揺らす感じで広げていきましょう。
2辺以上突きつけるとヤバ目なことが
ホームセンターなどで糊付けした場合、両側もスリッターで落としてあるし、上下の端部も真っ直ぐ切れている様に見えます。ですが、突き付けるのはどちらか1辺にしましょう。真っ直ぐに見えても微妙に曲がっているモノで、2辺突き付けちゃうと終盤でシワが逃げ切れなくなってしまいます。
目線あたりを横一線に撫でる
クロスを広げ、何となく真っ直ぐ貼れそうな目処がついたら目線あたりで一度決めてみましょう。そこから上へ撫で上げ上部を納めます。上へ撫で上げた時に曲がっていたり、上端が足りなかったりした場合はベロっと全部剥がしてもう一度やり直します。生糊の良いところですね。2〜3回はやり直しが効くので諦めずにピタッと決まるまで置き直しましょう。
基本は縦の動き
ここからは無理に方向を曲げたりしようとせず、クロスなりで撫で下ろしていきます。基本は縦の動きです。カッティングシートのように横に撫ですぎるとクロスにヨジレが出てしまいます。気泡が残らないように縦に縦に撫で下ろし、両脇に空気を逃すイメージで貼り進めます。
力加減はほどほどに
撫バケを扱うのに力は要りません!優しく撫でても十分に空気は抜けます。力を入れすぎるとクロスが破れる恐れがあります。入隅などにクロスを入れる場合を除き、基本はクロスに対して鈍角を保つように意識しましょう。
シワがよったらめくっても大丈夫
撫で進める過程で撫で飛ばすこともたまにあります。撫で飛ばした部分は気泡がポコッと残ってしまい、そのまま放置するとクロスが乾燥した時に超目立ってポコります。後で直す方法もありますが、貼り作業中に気づいた気泡は思い切ってそこまでめくり戻ってしまいましょう。
まとめ動画
一連の貼り作業を動画でご覧ください。
※字幕で解説を入れてます。字幕ありでご覧下さい。
右から順番に貼るのが基本
クロスは施工面に対し右から貼り進めるのが基本。テープ類も右にカットテープ、左に下敷きテープを仕込んでいるので、滅多なことではこの基本は覆りません。
ここでは幾つかある施工方法を紹介します。
突き付け施工とは
突き付け施工とは、クロスの継ぎ目部分を重ねずにピッタリ合わせながら貼る方法です。この施工には幾つか条件があります。
- 前に貼ったクロスが超真っ直ぐ貼れている事
基本的にクロスは曲げて貼ることはNGです。クロスなりで貼り進めるので1枚目が曲がっていると合わせて曲げながら突き付けることに。後半必ず逃げ切れないシワが登場する事になります。 - スリッターで両耳が落としてある
それも壊れてないスリッターでなくてはなりません。スリッターも長年使っていると微妙に曲がりやウネリが出てしまう事もあります。真っ直ぐに切れていないのですから突き付けは出来ませんよね。 - 経験が必要
初めてのクロス貼りの場合ちょっとハードル高めです。ジョイント施工に比べ経験が必要な施工方法です。
ジョイント施工とは
先に貼ったクロスに2枚目を被せて貼り、重なった部分を2枚いっぺんにカットする工法です。糊付けをハンドローラーなどで行なった場合はこの工法一択になります。クロスのパターンが無い耳の部分が残っているはずですからね。一般的な工法なので、まずはジョイント施工から始めましょう。
下敷きテープに被せるように2枚目を
ジョイントに関してもう少し詳しく。
先に貼ったクロスの左辺に、2枚目のクロスを30mmほど被せて貼ります。この時、下敷きテープとカットテープが重なるように貼りましょう。この2枚重なった部分を地ベラを定規にカッターで2枚一度に断ちます。重要なのは力加減。一枚しか切れていないのが最悪。下地までカッターが入らないようにするために下敷きテープを仕込んでいるので最初はちょい強めでも良いでしょう。その後、1枚目の左側、2枚目の右側、カットテープと下敷きテープをジョイント部分から取り除き、圧着ローラーでコロコロします。
ジョイントはクロス貼りにとって最大のイベントと言っても良いので、次章に動画でより詳しく解説する予定です!
うまく仕上げるコツ
割り付けを考えよう
クロスを貼る前に割り付けを考えましょう。割り付けとは「この壁に◯枚、この壁に◯枚と400mm位の半端、この壁に◯枚とさっきカットした残りを使おう」という様に、事前にどこが真物でキリ良く貼れて、どこにどの程度の半端が必要かを把握しておく事です。クロスの無駄を省くことができるので必ず事前に確認しましょう。
半端分はカットしてから
先ほども登場した「半端分」。真物を貼って余った部分を再度畳むと中々うまく行きません。貼りにくいですしね。スケールで必要な幅を確認し、ちょっと大きめにハサミなどで事前にカットしましょう。
糊は確実に拭き取る
いくらカットテープを使用しているとはいえ、色んなところに糊は付着しているモノです。放置すると後々変色してしまい、折角キレイに貼れたクロスが台無しになってしまいます。1枚貼るごとにジョイント部分や天井部分、巾木部分などスポンジとウェスでキレイにしましょう。
次回はクロス貼りのキモ。ジョイント&仕舞いの解説をして行きます。クロス施工シリーズの完結編です!
[VOL.4 施工編④〜ジョイント〜仕舞い編]をお楽しみに!
今回のプロ顔負けのクロス施工[VOL.4 施工編③〜クロスの貼り方編]はいかがでしたでしょうか?当サイト「セルフリノベの虎の巻」には本記事以外にもセルフリノベに関するアイデアや施工方法の解説など便利な情報を公開しておりますので、ご興味のある方は是非ご一読ください!
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