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プロ顔負けのクロス施工。
[VOL.3 パテ処理編③]

パテ作業もいよいよ大詰め!クロスを貼る前の最終工程です。この工程完了後に下地を修復する必要が出てしまうと、わざわざパテを練り直さなくてはならなくなり、余計な手間が増えてしまいます。この項を熟読して補修の必要のないキレイな仕上げパテ完成を目指しましょう。
前章のプロ顔負けのクロス施工。VOL.2 パテ処理編②も併せてご覧ください。

Contents

どこよりも詳しい仕上げパテの打ち方

GLパテの状態を確認

GLパテの状態はいかがでしょうか?状態確認のポイントは以下の3点。気持ちよく仕上げパテを打つためにもしっかりと確認しましょう。

◯乾燥状態:しっかり乾燥していないと、仕上げを打つ際にGLがボロボロ剥がれてきて一生仕上がりません。完全に乾燥していることがマストです。
◯凹み状態:GLパテが痩せてしまい凹んでいるところはありませんか?仕上げパテは痩せやすいので凹みを埋める効果はとても弱いのです。手間を惜しまずGLパテを増し打ちしましょう。
◯凸状態:GLの盛りが良すぎな箇所はサンダーで整えます。特に目地部分に打ったパテの耳部分の段差は最後まで残ってしまいがち。目地部分は全てサンダーをひと流しすることをオススメします。

パテベラの持ち方

基本的にGLパテ同様「チョキ持ち」が基本。GLよりもヘラが1.2倍〜1.5倍大きくなるので、チョキもちょい広めでヘラのエッジにしっかり圧がかかる持ち方を意識します。


下地パテを覆うように

仕上げパテは基本的にGLを打った箇所全てに打ち、GL部分が表面に出ない様にします。粒子が荒いGLパテはクロスとの密着が弱いので、より細やかな粒子の仕上げパテで全てのGLを覆う様に仕上げます。ちなみに天井の自分の真上のビス穴のパテ打ち忘れ指数高め。ご注意を!

パテの広さはパテベラよりも広く

慣れてくるとパテの面積も最小限になっていくのですが、最初は大きめにした方がキマりやすいと思います。目地を中心にパテベラ1.2〜1.5枚分くらいの大きさが良いでしょう。GLパテを余裕をもって完全に覆いつくすイメージで打ちます。

一撃ではなく目地の両側にパテを置く

ヘラの角度はGL同様10度〜15度程度。薄ーーーく伸ばすイメージで打ちます。具体的な手順をまとめます。
①目地に3割程度かけて右にずらした状態でヘラ幅分程度パテを置き、パテを切った状態のヘラで右の耳を切りながら伸ばします。
②先ほど同様の打ち方を目地に対して左側にも打ちます。左右の耳が切れて、目地の上にちょい多めにパテが盛ってある状態になれば正解です。
③目地のちょい盛り部分を左右均等のバランスで軽く押さえてひと流し。
ここまでで1セット。セットあたり50cm程度進めば良いのでは無いでしょうか。①〜③を繰り返し全ての目地を打ち進めます。

終点のヘラの返し方

GL同様、目地の最下部までくると上から抑えられなくなるので、最下部だけは下から上へ伸ばします。上から下へ打ち上げる場合、力の入れ具合が逆になるので注意してください。ここでもやはり合流部分にツノが出てしまいますが、硬化後にサンダーひと撫で消えるのであまり気にせず進みましょう。

ツノだけではなく、小さなヘラ跡などはこだわり過ぎると一生終わりません。乾燥後サンダーをかける事を前提に進めた方が気が楽です。仕上げパテはGLパテと比べると柔らかいのでサンダーも楽に研げます。

 

盛りは最小限にしたい!

仕上げパテは大袈裟に言うと、目地にを中心にヘラ1.5枚分幅で小さな丘を作るイメージで仕上げます。丘部分は前項の作業で目地に対して3割重ねた部分が丘になる訳です。できるだけ小さく仕上げたいモノですね。

盛りが良すぎるとうねった壁に

基本は極小の丘を作るイメージで仕上げるのですが、丘をイメージするあまり盛りが良過ぎるとフワフワとうねった壁になってしまいます。丘と言ってもその高さは1〜2mm程度です!手で触って丘を感じてしまう場合盛りすぎと思って良いでしょう。乾燥後に感触が気にならない程度まで研ぎましょう。


パテくそは残さない

気持ち良いはずの仕上げパテを邪魔してくる「パテくそ」。みろーーんと伸びていく途中でゴロゴロとパテくそが現れるとイラッとすることになります。パテくそは盆に残ったパテが乾燥して発生する場合がほとんどです。盆が汚れてきたなーと思ったら一度盆をキレイにしてから作業する様にしましょう。

サンダーの番手の話

サンダー(サンドペーパー)はパテを仕上げるのに欠かせないアイテムで、数字が小さくなるほど目が荒くなります。荒い番手は猛烈な勢いで研げるのですが、表面が荒くなりクロスとの密着率が低下してしまいます。#80〜#120が良いでしょう。
持ち手にピッタリサイズでカットされた物がホームセンターの壁紙コーナーにも売ってます。必須アイテムなので必ず用意しましょう。

小さいサンダーなどで丹念に

小場所の出隅部分や、建具周りの細い箇所などは通常サイズのサンダーではなかなか仕上げにくいモノ。ペーパーをちぎって作業したりもするのですが均等に面で力が入らず仕上げに難儀することに。こんな時は「小さいサンダー」が大活躍します!一つあるととっても便利デス。


うまく仕上げるコツ

硬化促進剤はパテ盆ごとに入れよう。

パテ作業はちょっとした所でハマることがあります。後で混ぜるのが面倒などの理由で、バケツで練る際に硬化促進剤を混ぜてしまうと、ハマってる間に硬化が進みバケツごと捨てることに・・・。面倒でも硬化剤は盆にとった時に一振り混ぜる事をオススメします!


巾木の汚れは放置しない!

リフォームなどの場合、巾木を残してクロスのみを剥がす事も多いと思います。パテ作業はどんなに気をつけても幾つかは落としてしまうモノ。落とした直後はスポンジやウェスでキレイになるので直ぐに掃除しましょう。特に巾木に付いたパテを放置するとクロスを貼る際に死ぬほど邪魔になります。乾燥してからパテを剥がすと巾木が破損することもあるのでご注意を!

パテ盆に盛りすぎるとツライ。

パテ作業に慣れてくるとバケツにパテを取りに行くのがメンドクサクなってくる。特に天井部分の作業など脚立に上がっているとなおさらメンドイ。すると一回で「モリッッ」とパテを取りはじめます。しかしそれが地獄の始まり。重すぎて手首は痛くなるは、ぼとぼと下に落とすは、パテくそガンガン混ざるはと良い事ないです!盆に盛るのは適度な量にしましょう。

最後に仕上げパテ一連の流れを動画でご覧ください。字幕ありで見てね。

今回のクロス施工[VOL.3 パテ処理編③]はいかがでしたでしょうか?次回は「クロス施工編」をお届けします。お楽しみに!
当サイト「セルフリノベの虎の巻」には本記事以外にもセルフリノベに関するアイデアや施工方法の解説など便利な情報を公開しておりますので、ご興味のある方は是非ご一読ください!

 

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